遺伝子組み換え作物栽培規制で意見募集
神奈川県は11月16日まで遺伝子組み換え作物栽培規制条例について意見を募集しています。今回の意見募集に当たって、正式に栽培規制条例の骨子(案)とガイドライン(案)が公表されました。ガイドラインは、条例が「施行されるまでの間、遺伝子組換え作物の栽培者に対する助言、指導等の措置を講じるため」に設けられるもので、条例骨子案と基本的に同一です。
公表された条例骨子案の要点は次のようなものです。- 屋外の一般圃場で遺伝子組み換え作物の栽培を容認
- 遺伝子組み換えのバラ、カーネーションなどは対象外
- 届出制
- 隔離距離は農水省基準
イネ 30m
トウモロコシ 600m(300m)
大豆 10m
西洋ナタネ 600m(400m) - 栽培についての説明会の農業者の関係者は、隔離距離内で栽培している農業者のみ
- 届出、説明会についての公表は明記せず
(検討会では、当初の「公表」が削除された) - 交雑が起きた場合の被害補償については記載なし
(検討会では、裁判所にゆだねるとしている)
こうした内容をみる限り、実効的な栽培規制とは言い難いものです。北海道や新潟県の条例では、規制力の強い罰則付きの許可制とされていますが(*1)、神奈川県の骨子案では届出にとどまっています。
ことに情報公開の時代にありながら、検討会では俎上に上がっていた一般への公表が削除され、隔離距離内などの「一定に範囲」の関係者への説明会に限定さています。このことは、「関係者」以外の県民が栽培を知らされないうちに遺伝子組み換え作物が栽培されている、という笑えない状況が起きる可能性のある内容といえるでしょう。
北海道や新潟県の栽培規制条例は許可制です。北海道の条例では「北海道食の安全・安心委員会の意見を聴かなければならない」と明記され、規則で公開審議を明らかにしています。
また、栽培について隔離距離が農水省基準にされた点にも問題があります。すでに06年に独自の栽培規制条例を制定した北海道では、独自に交雑可能性の試験を続けてきています。北海道の米についての試験結果では、約450mで交雑したケースが報告されてます(*2)。
※遺伝子組換え作物隔離距離(単位:メートル)農水省 北海道 新潟県
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イネ 30m 300m 300m
ダイズ 10m 20m 100m
トウモロコシ 600m 1,200m 1,200m
ナタネ 600m 1,200m −
その他の作物 − − 1,200m
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詳しくは、県のサイトに掲載された本文を参照ください。この骨子(案)とガイドライン(案)についての意見募集はすでに始まっています。11月16日が締め切りです。
有機ネット神奈川ではすでに8月31日に、神奈川県に対して遺伝子組み換え作物の栽培規制について意見を提出しています(*3)。
●参考(2009.10.30)